私の宇宙からこんにちは、natanです。
このページでは、私が運営しているYoutube「ろじろじラジオチャンネル」第46回放送時のトーク内容全文をご紹介します。
本日のトーク内容
さあ、始まりました「ろじろじラジオチャンネル」。本日もよろしくお願いします。
前回は、ユング心理学のタイプ論における、四つの機能の基本概要についてお話をしました。今回から、各機能の詳細についてお話していきたいと思います。
事前に知っておきたい3つのポイント
まずはじめに、これから自分がどの機能を主機能にもち、どれが苦手機能なるのかを見つけていくわけですが、それらを考える前に、事前に知っておきたい三つのポイントがあるので、まずはそちらからお話したいと思います。
ポイント1:主機能の見つけ方
一つ目は、自分の主機能の見つけ方についてです。自分の主機能を考えるときは、
という視点で、自分の主機能を考えてみてください。また、主機能がわからない場合は、苦手機能から考えていくこともできます。
苦手機能から逆算して主機能を探し出すこともできるので、ご自身に合ったやり方で探してみてください。
ポイント2:外向性と内向性に共通する特徴
事前に知っておきたい二つ目のポイントは、すべての気質に共通するであろう、外向性と内向性の特徴についてです。第44回でもお話したように、各機能には外向性と内向性という二つの側面があり、意識がどちらに振れるかによって、表れてくる特徴も変わってきます。
まずは、機能が外向性に振れた場合についてです。外向性というのは、意識が外に向かって広がっていくことなので、このような特徴が表れてきます。
外向性(型)の共通の特徴
- 大雑把
- 積極的
- 関心が多岐にわたる
- 人助けをよくする
- 周囲の成長に重きを置く
- 早い
- 自己主張をする
- ごまかす
- 謝らない(外向的気持(F)タイプは例外あり)
- 階層型
- 利益による繋がりを重んじる
- 革新的
続いては、内向性についてです。内向性は外向性とは違い、意識が外に向かって広がるのではなく、自分の内側に向かって深まっていきます。すると、このような特徴が表れてきます。
内向性(型)の共通の特徴
- 細かい
- 消極的
- 集中力がある
- 人見知り
- 自分の成長に重きを置く
- ゆっくり、遅い
- 自己主張が少ない
- 完璧主義
- すぐ謝る
- 平等型
- 心の繋がりを重んじる
- 保守的
この内容に良い悪いはないので、フラットな気持ちで捉えてください。そして、機能が外向性や内向性に振れたとき、かならずこの特徴が出るというわけではないので、あくまでもそういう雰囲気として捉えていただければと思います。
ポイント3:日本人の気質
最後に、事前に知っておきたいポイント三つ目は、日本人としての気質です。
日本人という大きな視野で捉えた場合、日本人はおおむね内向型だそうです。そして、書籍『ユングのタイプ論に基づく世界諸国の国民性 そして内向型国民の優れた特性』の著者山口實さんによると、日本人は「内向感覚・気持(F)型」だそうです。しかも、世界で唯一の!だそうです。
何に対しての唯一性なのかはわかりませんが(笑)
そもそも内向型の国民は、外向型国民の10分の1しか存在しないそうです。
日本人に話を戻すと、そうはいっても、日本人同士では「あの人は外向的だ」「この人は内向的だ」という、何となくの区別はあるわけです。それを考えると、人間の気質には構造性があるのだろうなと思います。
日本人全体という大きな枠では、「内向感覚・気持(F)型」という気質を持っている。さらに、その中にはもう一つの外向性と内向性の階層があり、そこで人それぞれ振れ幅を持ちながら、個人としてのさまざまな気質が存在しているのかなと考えます。
ですから、外向的な日本人でも、自分のことを「内向的だ」と思ってしまうことは、ある意味、間違ってはいないと思います。でも、その内向性は自分の本来の気質なのか、それとも日本人としての気質なのかをある程度区別して考察していかなければいけないので、ここに自己分析の難しさがあるかもしれません。
とりあえず、日本人という大きな枠では、私たちは「内向感覚・気持(F)型」だということは頭に入れておいていただければと思います。
以上が、タイプ論を考察する上で事前に知っておきたい三つのポイントについてのお話でした。それでは、いよいよ非合理機能である感覚機能の特徴についてお話していきたいと思います。
非合理機能~感覚と直観~
非合理機能とは、現れてくる事象をそのまま知覚し、自分の中に取り入れる機能のことです。そこに属する機能が感覚と直観です。この非合理機能を主機能に持つ人たちのことを、「知覚タイプ」と呼びます。
この人たちが何かを「やるか、やらないか」を決めるのは、理性的判断ではなく、知覚の絶対的強さにあります。合理機能である思考と気持(F)機能と比べると、感覚や直観は意味のある卓越性を備えています。
感覚機能について
では、感覚を主機能に持つ人の特徴をご紹介します。
感覚タイプの基本的特徴
感覚機能は、それぞれ外向性と内向性をもつわけですが、ともに共通する基本的な特徴があるので、まずはそちらからご紹介します。
感覚機能の否定的な側面というのがあって、それは、具体的現実にはまり込んで、身動きが取れなくなってしまうことです。自分の知覚したものに良くも悪くも縛られるので、忘れたいことも残ってしまうようです。だから、恨みが残りやすいということもあるようです。これは、感覚が主機能だけでなく、補助機能として働いた場合も同様です。
外向的感覚の特徴
では続いて、感覚機能が外向性に振れた場合の特徴についてご紹介します。
外向的感覚の特徴
- 社会を明るくすることが使命としてある
- 明日のことは心配しない
- 見た目を良く整えることに関心がある
- 知覚できたら終了(カーテンの開け方、物の置き方など)
- 変わり身が早い
- ルールに縛られない
- 熱狂しやすく冷めやすい
- (番外編)外向的感覚の人たちが集まると、一人ひとりがバラエティ豊かで個性的なため、チームとしてまとまらない
(4)について。たとえば、我が家でよく見られる光景なんですが、私の主人はプライベートでは感覚が外向性に振れるんですね。そして、彼にとってカーテンを開ける行為は、部屋の明るさを知覚することなので、カーテンは開けたら終了なんです。
「開けた、明るい、はい終わり!」みたいな感じで、家族としては、「いやいや、カーテン開けたら、両端で留めようよ」って思うわけです(笑)留めないんです。開けたら終了なんです。
その他、物の置き方もそうですね。自分の手から離すことが優先されるので、置き場所はとくに考えない感じです。知覚世界という、「今、ここ」に生きている感じがします。
内向的感覚の特徴
では次に、感覚機能が内向性に振れた場合の特徴をご紹介します。
内向的感覚の特徴
- 内的な心地よさを求める
- 細かいところへの関心がある(多様性を好む、商品の品数、種類など)
- 大自然に溶け込むのが好き
- 清潔
- ロマンチック
- センチメンタル(歌謡曲が好まれる)
- 根は芸術家
- 安全志向
- 外的世界と身体感覚が同期しているかも?
- 何事も中立的な位置に保とうとする
- 他人の押しの強さや支配欲の餌食になりやすい
(9)について。内向的感覚を主機能にもつ方に聞いた話によると、自分の意識の視点を上げるために、小高い丘や山に登るとよいらしいです。もしかしたら、内向的感覚は、自分の身体と自然という、ある意味で世界身体みたいなものや外的空間が、肉体の感覚と同期しているのかもしれないなと思っています。
(10)について。内向的感覚タイプの人と話すとき、こちらの盛り上がった気持ちを適度なところまで下げられるということもあるように思います。
「あれ~?盛り上がってるのは私だけ?」みたいな状態になります(笑)
これは、ユングによると、相手の話にあまり同調するわけではないけれど、好意的な雰囲気を漂わせた中立的な態度で受け止め、穏やかに、何事も釣り合いのとれたものにしようと努めているからだそうです。低いものは高められ、高すぎるものは低められ、熱中は冷やされ、常軌を逸したものは「正しい」常識的位置まで引き戻されるそうです。すべては、相手からの影響をほどほどに留めておくためだそうです。それが災いして、このタイプは周囲に抑制的な雰囲気を与えることもあるそうです。
(11)について。内向的感覚型としてある程度タイプが固定されている方は、他人の押しの強さや支配欲の餌食になりやすいそうです。でも、普段はおとなしく利用されたままにしているけれど、その代わり、思いもよらないときに激しく抵抗し、執拗に仕返しを試みることがあるそうなので、気をつけましょう(笑)
感覚機能が優越し過ぎた場合の特徴
外向的感覚が優越し過ぎた場合
では次に、外向的感覚が優越し過ぎた場合に起こってしまうことについても触れたいと思います。外向的感覚が優越し過ぎると、意識が外に広がり過ぎるために、その人にとって外の世界や他者である客体の重要性は増してくることになります。すると、このような特徴が現れてくるそうです。
耽美主義というのは、美を最高の価値と考え、その創造を人生の唯一の目的とする態度のことで、美を追い求めるあまり、悪にも美を求めて、反道徳的行動をとるようになるということです。
そうなると、その人にとって客体というのはますます不可欠なものになる一方で、相手は悪質な暴力を受け、絞り取られ、実際に感覚を得るための単なるきっかけとして使われるだけになってしまうそうです。
客体との結びつきが極端になっちゃうということですね。
その裏では、無意識の補償作用が働いて、感覚機能に抑圧された直観機能が客体へ投影され、活動をはじめるそうです。妄想的な憶測が湧き出し、性的対象に手を染め、嫉妬や妄想、不安感が大きな役割を持つようになるそうです。
意識が客体に依存するようになると、ますます無意識の支配下に落ち、歯止めが利かなくなります。そこまでいくと理性に訴えても治せないので、そのときは情感を揺さぶる圧力をかけるしかないとのこと。
動物的になってしまっているので、力でおさえつけるしかない、ということですね。
内向的感覚が優越し過ぎた場合
続いて、内向的感覚が優越し過ぎた場合は、現実を錯覚と幻想の中に捉えるようになる。
苦手機能の直観が与える影響
続いては、苦手機能についてのお話です。感覚機能が主機能の人にとって、苦手機能は直観になります。
感覚タイプは直観を欠いているので、直観は常軌を逸した空想の範疇に属するものだと感じているようです。空想でなくても、未来のことに対して考えるのが苦手なところもあるように思います。
そして、直観機能を大いに刺激するような出来事が起こると、好ましくないカタチでそれがたち現れます。直観は主観状況を堂々巡りするため、このような状態になります。
感覚タイプは現実主義のため、オカルトや神秘主義的な話題は避けがちです。しかし、お酒に酔ったり、疲労困憊したときなどは、それ関連の発言をしたり、それ関連の本を読んだりします。
直観が未発達のレベルだった場合、その人が好むオカルト的内容は、程度の低いものになるそうです。そういう内容を選んでしまう理由は、未発達な直観が太古的な特徴を強く帯びているからだそうです。
私の主人も感覚タイプなので、これらの話は理解できます。凹んだときは、結構、自己否定していますね。また、お酒を飲んだり、気持ちがリラックスしているときは現実主義が緩むので、将来の話や少し想像的なことを話しても聞いてくれます。
感覚タイプをパートナーに持つ方は、ぜひタイミングを見計らって話すようにしてみてください!
補助機能が伴った場合
感覚機能の最後の解説として、感覚機能に補助機能が伴った場合、どのような特徴が表れるかをお話したいと思います。自分の主機能が感覚かどうか、またはどの機能を補助として普段から用いているかという考察のヒントになると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
考察のヒント1:感覚+思考
まずは考察のヒント1つ目として、感覚に思考が補助機能として伴った場合の特徴です。この組み合わせは、男性性的な性質を持っていると感じているので、仕事などでこのような態度が出やすいと思われます。
考察のヒント2:感覚+気持(F)
続いて、考察のヒント2は、感覚に気持(F)が補助機能として伴った場合の特徴です。この組み合わせは女性性的な性質を持っていると感じるので、おもにプライベートや人と接するときに出てくる態度だと思われます。
考察のヒント3:職業の例
最後に、考察のヒント3として、感覚タイプを活かせる職業の例をご紹介します。
以上が感覚機能のご紹介でした。今日お話した内容は、感覚機能の大まかな特徴であり、自分が感覚タイプであっても、当てはまらない特徴もあると思います。あくまでも考察のヒントとして捉えていただければ嬉しいです。
というわけで、次回も引き続きこんな感じで、直観の方もお話していきたいと思います。
それでは今日はここまでです。
ご視聴いただきまして、ありがとうございました。
また次回もぜひ聴いてくださいね。
それではまたお会いしましょう!バイバイ!