私の宇宙からこんにちは、natanです。
これまで、チベット密教のお話をしてきましたが、今日は性的ヨーガと女性の解脱という点に焦点を当てて、女性性開花に必要なものは何なのか、考察していきたいと思います。
◎前回までのお話はこちら↓
コスモ・ライフォロジーでは、「女性とは、女性性とは一体何なんだ?」という疑問から、チベット密教について学んできました。
そこでわかったのは、
性的ヨーガによって女性の解脱者が出た
ということ。
その解脱に必要なのは、男性(性)パートナーの協力であり、身体に対してのアプローチによって女性(性)は花開くと考えられます。
逆をいえば、男性も女性の力によって解脱を達成していると考えます。
書籍『チベット密教』(ツルティム・ケサン、正木晃著)には、性的ヨーガの簡単な行の内容は書かれているのですが、その行によって男女にどのような恩恵があるのかイマイチつかめないところがありました。
▼ 参考文献 ▼
道教の教え
しかし、書籍『ヴァギナ』(ナオミ・ウルフ著)に、中国では紀元前2世紀から1700年代までの長きにわたって、中国三大宗教の一つである「道教」の性行為の原理と性の哲学が発展したと書かれています。
▼ 参考文献 ▼
1500年前のインドや、約1000年前の中国の漢王朝では、女性は祭り上げ、自由を謳歌できたといわれています。
その理由は、女性器は道教の中心概念である「道(タオ)」においても、生命の源、聖なるものとみなされていたからです。
そして、女性のセクシュアリティは宇宙の調和や秩序を保つ力としてもみなされ、男性の壮健さ、智恵、能力は女性を悦ばせることに熟達してこそ身につくものとされました。
なぜなら、性的に充分に興奮して、この上なく満足した女性の秘所のみから生じる陰の気を、男性器からたっぷり受け取るからだといわれています。
そのため、男性は技を駆使し、細心の注意を払って女性をオーガズムに導くよう推奨され、パートナーの女性に長い前戯や注意深くころあいをはかった挿入で、間違いなく満足させられるように、昔から伝わるヨガの性典を参考に訓練を積んだそうです。
そして、男女の調和と宇宙の調和、また子孫繁栄も女性のオーガズムにかかっていると考えられていました。
性交で女性は欲情し、顔が紅潮し、声が震えます。
そのときに女性の「陰門」が開かれ、気が解き放たれて、分泌液があふれ出る。
男性がペニスを3cmほど引き抜いて「与え合う」心構えでいれば、女性の精気を受けて陰液を吸収し、それによって「根源である陽」が強くなって生気がみなぎるのだそう。
この話を読んで、ほぅ…とため息が出てしまいますね(*´ω`*)
解脱において男女の力を必要とする点では、男性(性)の愛ある技術によって女性(性)の陰門を開き、そして男性(性)と女性(性)ともにお互いのエネルギーを与えあうことで、陰と陽が一つとなり、解脱の方向に向かうのかもしれません。
だから、チベット密教の秘密集会タントラには「女性を愛せよ」と記されているのだと思います。
シャクティとシヴァ
ちなみに、書籍『ヴァギナ』には、中世インドのタントラの考え方では、
宇宙は性交の悦楽にひたる神の意識が現れたもので、男女のエネルギーである「シャクティ」と「シヴァ」の調和によって表現される
と書かれています。
そして、神を悟る道筋として性を用いるタントラの一派が発展。
タントラでは、女性器は神のすわる座であり、新しい入信者が悟りに至る手助けをする「クラドラヴャ(体液)」、言い換えれば「クラムリタ(不老不死の神酒)」は、女性の子宮から自然に流れ出るとされています。
女性の膣液(とくに女性の射出液)は「アムリタ」と呼ばれ、その源は天に由来すると考えられているそうです。
女性性の本質は身体性
なので、宇宙を語るうえで、どうしても性は避けて通れないテーマだと私は思いました。
さらに、女性(性)は身体と切っても切り離せない関係を持ち、女性(性)が本当の意味で花開く瞬間が、愛のある至福のセックスだと考えています。
精神分析でも、女性学の専門家の間でも、
女性性の本質は身体性である
といわれています。
これは何もセックスに限ったことではなく、女性は心と体が表裏一体であるため、精神的に不安を感じると身体に影響が出るのです。
たとえば、摂食障害や脱毛症、リストカットなどは女性特有の疾患だといわれています。
リストカットは、死にたいという気持ちだけに限らず、痛みと出血が一種の独特な解放感をもたらしてくれるようで、ストレス発散や緊張の解放のためになされていることも多いそうです。
さらに女性は関係性を重視するため、それらの行為が多かれ少なかれ他者へのアピールをはらんでいるそうです。
ちなみに男性は、関係性ではなく所有を重視するため、男性特有の症状は「ひきこもり」や「対人恐怖症」など、身体性ではなく関係性そのものを断ち切る特徴があるそうです。
▼ 参考文献 ▼
これまで抑圧されてきた女性性
デメリットな点を例にあげてしまいましたが、女性は感情や心を優先する存在であり、自分の身体への関心も忘れません。
それは動物とも似ていて、だとすれば動物が生きる本能領域は女性性の場であり、女性(性)はそこを開花させることで本来の力が発揮されるとも考えられます。
この女性(性)が男性優位社会において、ずっと抑圧を受けてきたのです。
女性読者さんなら、よくわかるかもしれません。
自分の性を安心して解放できる場はありましたか?
男性に大切に大切に愛された体験はありますか?
優しい言葉がけと、あたたかい抱擁をしてもらった体験はありますか?
ご自身の頭をパートナーに愛おしくなでなでしてもらった経験はありますか?
至福に満ちたセックスをしたことはありますか?
女性は性的弱者のため、ほとんどの女性が真の女性性を開花できずにいます。
その女性(性)を開花させるためには、男性(性)の協力が何よりも必要なのです。
そして、それは巡りめぐって男性側へも恩恵として返ってくる。
恩恵は何も霊的なことだけでなく、女性は自分を一生懸命愛してくれた人に対して、全身全霊をかけて守り抜く力を持っていると考えます。
心と体を同時に満たすこと
チベット密教で「空性」の把握をした際、快楽や歓喜を得るとお話してきましたが、女性がそれを感じるためには心と体が同時に満たされることが何よりも求められると考えます。
女性は心と体が表裏一体。
「女性性=身体性」は、
女性性=心体性(身体性)
でもあると考えます。
ここでも出ました!ミックスツイン構造!!
心と体を同時に満たすことが、女性性開花の重要ポイント
だと考えます。
これからの時代の理想的なコミュニケーションとは?
これは口を酸っぱくしてお伝えしますが、コスモ・ライフォロジーはセックスを推奨しているわけではありません。
仮にセックスにおいて女性性を開花させようと思っても、プロでない限りできないのです。
その理由は、セックスは人間のあらゆる心情や日頃の姿勢、態度が凝縮化して表現される場です。
そのため、男女ともに日頃から他者に心を開けない、男女間のコミュニケーションが上手くいっていない、パートナーを心から信頼していない状況なら、セックスをしても至福は感じられないのです。
大事なのは日頃の姿勢と行い、言葉がけ、思いやり、愛情なのです。
だからこそ、コスモ・ライフォロジーでは従来の男女のコミュニケーションではなく、
女性性の本質である身体性を考慮したコミュニケーションこそがこれからの時代必要
だと考えているのです。
それを模索しているのです。
そしてそれは巡りめぐって、男性の中にある女性性の秘密をも解き明かしてくれると思うのです。
幸せの国ブータン王国
幸福度が高いといわれているブータンは、国教がチベット仏教です。
ブータン国内には男性器を描写したものがたくさんあるそうです。
この幸福度の高さは、女性の幸福度が密接に関わっているのではないでしょうか?
チベット仏教の思想が、ブータンの人々の精神に脈々と受け継がれ、それによって女性が幸せに生きられる智恵が身についているのではと私は思うのです。
まとめ
ちなみに、「女性性の本質は身体性」だとお話しましたが、これはヌーソロジーが目指す意識の顕在化にも重要な視点を与えてくれると考えます。
ヌーソロジーが開いていこうとする持続空間は、女性性の領域です。
つまり、
持続空間を開くためには、女性性への理解が重要
だと考えます。
次回からは、この女性性を深堀りしていきたいと思います。
次回もお楽しみに♪