私の宇宙からこんにちは、natanです。
これまで、女性器についてお話してきましたが、今日は「女性言語」についてお話したいと思います。
▼ 参考文献 ▼
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封印された女性の言葉
以前もこのサイトでは、男性言語と女性言語では大きな違いがあるとお話したことがあります。
これまでの歴史のなかで、女性は性的に抑圧されるだけなく、自由に発言する権利もなかったようです。
チェスター大学でイギリス文学を教えるエマ・リーズ博士は、エリザベス時代とヴィクトリア時代の文学に登場するヴァギナについて、エリザベス時代には「唇」と「陰唇」の意味が意図的に抹消されたと論じています。
また、この時代の二つの考案物、すなわち「貞操帯」と「鉄の枷(かせ)」が似ていると指摘しました。
エリザベス時代の人々は、女性の発言の自由と性の自由を同じようにとらえていたそうです。
貞操帯は陰部をきつく締め上げて、女性を性的に不活発にしました。
つまり、「黙らせた」ということ。
同じようにして、鉄と革でできた似たような造りの「鉄の枷」も、おしゃべりで生意気な女性の頭を締め上げ、猿ぐつわのように口を封じたそうです。
言葉に関しては、今の時代も変わらず、多くの男性に
女性は何を言っているのかわからない。
と、向き合うことすら拒否されることもあります。
女性の性への抑圧は、同時に女性から話す権利さえも奪ってしまう。
なぜこれほどにまで、女性が話す言葉は男性に理解されないのか…?
今日は以前お話したよりも詳しく、精神分析や進化心理学の視点から、男性言語と女性言語の違いについてお話してみたいと思います。
所有する男、関係する女
書籍『関係する女 所有する男』(斎藤環著)から、まずは精神分析の観点からのお話です。
男性と女性をわかりやすく表現するならば、男性は「所有する」ことを追求し、女性は「関係性」を欲する存在として区別することができます。
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この世界は、基本的に男性原理で作動しています。(男社会)
そのため、言葉に対する態度も、男性と女性では大きく異なります。
一般向けの男女本では、女性の方がおしゃべりで、言語能力が発達しているとされることが多いです。
これはむしろ、情緒的なコミュニケーションの才能です。
それとは逆に、男性言語は言葉を厳密に用いて、論理的に考えたり、議論をしたりする能力に長けています。
たとえば、女性の哲学者はほとんどいません。(哲学の教師や、啓蒙家ならいないことはないですが)
これはおそらく哲学が、言語をもっとも厳密かつ論理的に使用する学問のためだと考えられます。
哲学とは、言葉だけで閉じた世界を構築しようという試みです。
これはきわめて男性的な言葉の使い方なのです。
なぜなら、男性が使う言葉は、それによって「世界を構築する=所有する」ための道具にほかならないからです。
男性言語と女性言語の違い
女性が使う言葉は、それとは対極に位置します。
女性は言葉を「世界と関係するためだけに使う」からです。
男性の言葉はしばしば独り言に近いところがあります。
しかし、女性の言葉は常に相手を必要とします。
男性は言葉からできるだけ情緒的なものを取り除こうとしますが、女性は言葉を情緒の伝達のためだけに使います。
社会自体が「男」という性別を持つ以上、男性言語が標準語であり、女性言語は理解不能な外国語としてのイメージかもしれません。
ビジネスシーンでは、男性言語が重要視されます。
しかし、社会からプライベート空間に戻ると、そこは本来女性性の空間なので、家族を持つ人にとって、女性言語を用いることで、家族との関係性を維持することができます。
男性言語に感じる違和感(個人的感想)
言葉と行動が一致していない
「男性言語がしばしば独り言に近い」という点に関して、これは私が感じている個人的な感想なのですが…
女性にとって、その場がビジネスシーンであろうとなかろうと、男性言語だけを素直に受け取るということがなかなかできないと感じています。
それはなぜかというと…
女性は言葉を世界と関係するために使うので、相手が発した言葉も、言葉だけでなく、その裏にあるその人の生き方それ自体も含めて、言葉をとらえるからです。
その言葉を発したその人の生き方と、言葉の内容が一致しているとき、私は素直にその人の言葉が心に直球で入ってくるのです。
しかし、言葉だけ立派で、生き方がそれにまったくともなっていないと、心に全然響いてこないのです。
なので、私にとって相手の社会的地位というものに、ほとんど興味がありません…。
また、永遠に自分の考えを述べつづける人もそうですね。
心にまったく響かない言葉を話している人を見ると、「この人は誰に向かって話しているのだろう?」という気持ちになってしまい、それが私にとって「独り言」のように感じてしまうのです。
もちろん、私は自分をつねに成長させたいと思っているので、そう感じつつも、言葉の中身だけはしっかり読み取って、自分に活かせるものは何でも吸収してやろうという気持ちで、相手の言葉をとらえています。
それでも内心「あなたに言われたくないけどね」とは思っていますけど(笑)
関係性を無視した正論
よく人は正論を言います。
私はそれが大嫌いです!(笑)
正確には、正論それ自体は正しいものだと思っています。
しかし、私(女性)にとって言葉は関係性を持つために使うものなので、関係構築を無視した状態で正論を言われると、私という存在そのものがかき消されてしまうと感じます。
君の考えはいいから、答えはこれが正しいんだよ。
まったく向き合ってくれていない、そんな態度が正論という言葉の裏にあるのが見えてしまうのです。
しかし、言葉を関係性としてとらえることを理解してくれている人は、正論を言う前に、相手との関係構築を重視してから、時間をおいて正論を言ってくれます。
そうすると、「あ、この人は私と向き合ってくれているな」と感じるので、その後の正論もスッと心に入ってくるのです。
人は相手のことを「好きか or 嫌いか」で判断している
これまでの時代は、職場や家庭においても、正論を先手にして話しても、その態度自体は批判されることはなかったと思います。
そのような態度によって、パートナーや職場の仲間を失うということはなかったと思います。
その正論を受け入れられない方がダメだ、という価値観が強固にあったから。
ですが、今の時代は正論先手の言葉は通用しません。
性別問わず、人は関係性を重視しています。
信頼できる人と一緒にいたいのです。
正論だけを言う人は信用されないのです。
なぜなら、くり返しになりますが、自分とまったく向き合ってくれていないからです。
女性視点で、男性言語と女性言語の違いとして話をしてきましたが、男性自身も本当は信頼できる関係性を求めていると思います。
もちろん、それを割り切って仕事をするという態度もときには必要だと思うので、そこは見習わないといけないなと私自身思っています。
でも、下記動画を見ると、どんな時代も正論より、「相手のことを好きか or 嫌いか」で判断しているようなので、やはり関係性を意識した言葉はこれからの時代、より重要視されてくると思っています。
私がドハマリしているぴよぴーよ速報(笑)
まとめ
ただ、関係性を重視する言葉と、今現在、女性の口から話されている言葉には大きく違いがあり、また女性自身の言語の課題もあるので、それは後日別の記事に書きますね。
今日のところは、男性言語と女性言語の大きな違いをご理解いただけたらと思います。
それでは次回は、なぜ女性が関係性を重視する言葉を話すようになったのか、それを進化心理学の点からお話してみたいと思います。
次回もお楽しみに♪