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【古事記読み方講座】⑬十干の基礎知識(植物の成長十段階)

古事記読み方講座第13回アイキャッチ 古事記読み方講座
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本日の講座内容

以下の内容は、放送内容を加筆修正しています。

はじめに

皆さんこんにちは、natanです。この講座では、古事記の読解力を上げるために、日本の古代信仰について解説しています。今回は十干についてお話していきたいと思います。

今回も民俗学者、吉野裕子先生の知恵を拝借しながらお話していきます。先生の詳しい紹介は、講座第6回をご視聴ください。

吉野裕子先生について

十干について

十干の発生と読み方

前回は、混沌の宇宙から陰陽が分かれ、それらがさらに五原素「木火土金水」を生んだというお話をしました。

この五原素「木火土金水」もさらに陰陽に分かれ、計十個に分化します。それが今日のテーマである十干と呼ばれるもので、別名「兄弟えと」とも言います。「兄」が陽、「弟」が陰です。

十干

「木」の陽は「こう」と書いて「きのえ(木の兄)」と読み、その陰は「おつ」と書いて「きのと(木の弟)」と読みます。契約書などでよく目にする「甲乙」は、本来は木火土金水の「木」を陰と陽に分けたときの名前です。

続いて「火」の陽は「へい」と書いて「ひのえ(火の兄)」、その陰は「てい」と書いて「ひのと(火の弟)」。

「土」の陽は「」と書いて「つちのえ(土の兄)」、その陰は「」と書いて「つちのと(土の弟)」。

「金」の陽は「こう」と書いて「かのえ(金の兄)」、その陰は「しん」と書いて「かのと(金の弟)」。

「水」の陽は「じん」と書いて「みずのえ(水の兄)」、その陰は「」と書いて「みずのと(水の弟)」と読みます。

名前だけ聞くと難しく感じるかもしれませんが、木火土金水がに分かれ、それぞれが各原素のお尻についただけと覚えればOKです。

十干の意味①植物の成長段階

次に、十干にはそれぞれ意味があり、それは植物の成長を十段階に分けたものだと言われています。

まず、木の「きのえ」は、その漢字は「よろい」から来ていて、草木の種子を覆う厚い皮のことを指します。発芽に向けて厚い皮を被っている状態です。

続いて、「きのと」は「きしる」という漢字の右側を取ったもので、草木の幼い芽がまだ自由に伸長しない屈曲した状態を意味します。ですから、全体的に「木」は発芽するためのエネルギーを保持した状態だと言えます。

十干の意味①

次に火の「ひのえ」は「あきらか」という漢字の右側を取ったもので、草木が伸長して、その形体が顕著になった状態を意味します。続いて「ひのと」は、「壮」と同じ意味を持ち、草木の形体が充実した状態を意味します。

続いて土の「つちのえ」は「茂る」から来ていて、草木が繁茂して盛大になった状態を意味し、続いて「つちのと」は「(すじ)」から来ていて、草木が繁茂して盛大となり、かつその条理が整った状態を意味します。

次に金の「かのえ」は「こう(あらたまる)」から来ていて、草木が成熟・団結していった結果、自ら新しいものに改まっていこうとする状態。続いて「かのと」は「新」から来ていて、草木が枯死して、また新しくなろうとする状態を指します。

最後に水の「みずのえ」は、「にん(はらむ)」から来ていて、草木の種子の内部にさらに新しいものが孕まれる状態。続いて「みずのと」は「(はかる)」から来ていて、種子の内部に孕まれたものが段々に形造られた状態を指し、これが帽子を被ってムクムクと動き出す最初の「きのえ」に繋がります。

十干の意味②

十干の意味②兄弟の大小・強弱

その他、十干には別の解釈もあり、兄(陽)の力を「大」や「強」、弟(陰)の力を「小」や「弱」と見たとき、各原素には二つの異なった側面があることが見えてきます。

たとえば、木の甲が大きくて強いなら、それは大樹を指し、乙が小さくて弱いなら低木、花、草を指すという感じです。

次に火の場合、丙が大きくて強いなら、それは太陽の光熱や炎を指し、丁が小さくて弱いなら、それは提灯やロウソクの火を指します。

続いて土の場合、戊が大きくて強いなら、それは山や丘陵の土を指し、己が小さくて弱いなら、それは田畑の土を指します。

金の場合、庚が大きくて強いなら、それは硬い金属(たとえば刀や太刀)を指し、辛が小さくて弱いなら、柔らかい金属(鏡)などを指します。

最後の水では、壬が大きくて強いなら、それは海洋、大河、洪水を指し、陰の癸が小さくて弱いなら、それは水滴、雨露、弱い水の流れ、波紋などを指します。

植物の成長段階よりも、兄弟を強弱・大小で見たほうが理解しやすいかもしれませんね。

十干の意味③

最後に

以上のように、木火土金水は陰陽に分化し十干となるわけですが、十干は別名「天干」とも呼ばれます。十干が「天」つまり陽の属性であれば、それと対になる陰の要素があるということになります。それが何かというと、十二支です。陰陽はペアで覚えなくてはいけないので、十干も十二支と合わせて覚えることが大切です。

というわけで、今日の解説はここまでにして、次回十二支についてお話したいと思います。

natan
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それでは今日はここまでです。
ご視聴いただきまして、ありがとうございました。
また次回もぜひ聴いてくださいね。
それではまたお会いしましょう!バイバイ!

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