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【ろじろじラジオ】第50回放送☆ユングのタイプ論~苦手機能との向き合い方&気質を考察する上で重要なことについて~

No50:タイプ論総括アイキャッチ ユング心理学
natan
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私の宇宙からこんにちは、natanです。

このページでは、私が運営しているYoutube「ろじろじラジオチャンネル」第50回放送時のトーク内容全文をご紹介します。

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本日のトーク内容

以下の内容は、放送内容を加筆修正しています。

さあ、始まりました「ろじろじラジオチャンネル」。本日もよろしくお願いします。

これまで、自己分析をする上で役に立つユングのタイプ論について、シリーズでお話をしてきました。今日は、自分の気質の決め方をもう一度おさらいしてから、各機能のバランスの取り方や苦手機能の育て方、現代人が陥っている機能の歪み、そして最後に、気質を考察していく上で大事な姿勢についてお話したいと思います。

気質の決め方~おさらい~

まずは気質の決め方からおさらいします。気質は四つの機能で構成されており、それは、感覚機能、直観機能、思考機能、気持(F)機能です。この機能を人それぞれ異なった組み合わせで持っていて、その違いがその人の気質を表します。

気質は優位な順から、①主機能、②主機能をサポートする一番手の補助機能、③主機能をサポートする二番手の補助機能、④苦手機能という構成になっています。主機能+補助機能二つ+苦手機能という並びで覚えてください。

「①主機能→②補助機能1⇄③補助機能2←④苦手機能」

補助機能を育てる

主機能と一番手の補助機能の組み合わせは、普段の生活で意識的に用いる組み合わせになります。そして、主機能と二番手の補助機能は、無意識的に機能しやすい組み合わせで、無自覚にやってしまいがちな行動などに現れやすいと考えています。

最後に、四番目の苦手機能は、その名のとおり、自分にとって苦手な機能、もしくは意識化させるのが難しい機能、自分にとって価値を低く感じている機能になります。そして、何かの拍子に、その機能に触れられると、激しく落ち込んだり、激しく情動が動いてしまったりする機能になります。

気質を構成する四つの機能については、過去四回にわたって詳しくお話をしてきましたので、各機能の詳細については、そちらをお聴きいただければと思います。

そして、気質を決める順番は、「自分の主機能はもうわかっているよ」という方は、主機能を決めれば、それと対をなす機能が苦手機能だとわかるので、この時点で一番目と四番目の機能が決まります。

自分の主機能を考えるときは、

主機能から見つける方法
  • 自分はいつも何を行っているか
  • 自分は何が得意か

という視点で考えてください。そしてその後に、普段の自分の行動を振り返りながら、主機能をサポートする一番手の補助機能と二番手の補助機能を見つけていく形になります。

また、「主機能がわからない」という方は、苦手機能から見つけていくこともできます。苦手機能の見つけ方は、

苦手機能から見つける方法
  • 自分は何が苦手か
  • 自分はいつもどんなことで失敗しやすいか
  • どんな出来事で、ものすごく落ち込んだり、激しく情動的になったりするか

これらに該当する機能を見つけると、その対となる機能が主機能になるので、それが決まったら、残っている補助機能を決めていくとよいと思います。

ポイント01

いろんな機能に当てはまってしまうことについて

では次に、気質を決めていく中で遭遇する、ある問題についてお話したいと思います。

「自分の気質は何だろな~」と考えていく中で、たぶん、多くの方が「自分の気質は、あれにも当てはまるし、これにも当てはまるし、あれれ?限定することなんてできないぞ?」という境地に至ると思います。

このことに関して、私は「わからなくていいんです!それが正解です!」と思っています。第44回の放送でもお話しましたが、人間は、そもそも、型にはまる存在ではなく、外向性と内向性を両方もっている存在だと考えます。

ユングが生きた時代は、まだ気質が分けやすい時代だったのかもしれません。しかし、今現在、気質はより機能が複雑化し、気質をはっきり分けることは難しくなったと考えます。

ユング
カール・グスタフ・ユング

ですから、自分の気質も「仮」という、ふんわりした状態で考えてみてください。

natan
natan

「わからない」ぐらいが丁度いいです。

苦手機能を知ることのメリット

では、なぜ型にはめなくてもいいのなら、気質をテーマに話をしているのかということについて、私がこのユングのタイプ論をお話しようと思った理由についてお話します。

それは、気質を知ることで、自分の苦手な機能を炙り出すことができると思ったからです。そして、その苦手機能に上位三つの機能が歩み寄ることによって、新しい心的機能が生まれて、人生を飛躍的に向上させることができる、ということがわかったからです。

今現在、私たちの気質は、意識界の上空において、上位三つの機能が三位一体で働いています。そして、苦手機能は価値を下げられ、無意識領域の海面近くで、上位三機能を見上げながら、寂しそうにその身を隠しています。

4つの機能03

心的機能の構造を三位一体ではなく、苦手機能を含めた四位一体へと変えることによって、人生が好転するだけでなく、ユングがいう「個性化」、ヌーソロジーがいう「霊的個体化」への道が拓けると考えます。

しかし、言うは易く行うは難しです。苦手機能は上位機能のように、上に引っ張り上げることができません。苦手機能を上に引っ張り上げようとした瞬間、一気に上位三機能が無意識領域の海面に叩き落されて、その人の心は崩壊してしまいます。

心的機能を四位一体構造にするためには、上位三つの機能が苦手機能の位置まで降りてこないといけないのです。ここに激しい葛藤が生じることになります。理想の私として生きていきたい自分と、現実の私との間での激しい葛藤です。

その現実の私というのは、幼い頃に無意識的に抑圧し、誰にも見られないように心の箱の中に押し込めたもう一人の自分です。この存在と向き合うのは至難の技です。主機能は、心の箱の中に押し込めた苦手機能を嫌っているからです。

苦手機能と向き合う方法

では、どうすれば苦手機能と向き合えるようになるのか?その対策方法について、二つお話したいと思います。

対策方法1:補助機能を育てる

合理機能が補助にくる場合

まず、一つ目の方法ですが、ぜひ補助機能たちに注目していただきたいと思います。補助機能は、基本的には、主機能をサポートする機能ですが、苦手機能側にもつくことができる、臨機応変な機能だと私は考えています。

補助機能を育てる

主機能はどうしても苦手機能と反発してしまうんですが、この補助機能を介すれば、苦手機能とのルートを再構築することができるんですね。

これは私自身の経験なんですが、私の気質は「内向直観・気持(F)(ときどき思考)タイプ」で、外向的感覚が苦手機能だと推測しています。この外向的感覚が刺激されると、激しい情動が起こり、自分を抑えられなくなって、すごく落ち込んでしまいます。

でも、あるときから心理学の情報をもとに、自分と向き合うようになったんですね。ここから自分の中に変化が起こっていきました。この自分との向き合いを、気質をベースにお話すると、鈍くなっていた外向的感覚に対して、補助機能である気持(F)と思考が寄り添い、外向的感覚の思いを拾うようになったと考えています。

気持(F)は外向的感覚の反応を拾い、思考は心理学によって育てていく傍ら、感覚の思いにどう対処すればいいかを考えて、実際の行動も変えていきました。主機能である直観機能はいったん横に置いておいた、という感じですね。現実的に行動するようになりました。

このように、補助機能を働かせることによって、次第に主機能である直観機能も下に降りてこられるようになって、そこから各機能のバランスが取れるようになったと感じています。こういう作業を進めていく中で、私はヌーソロジーが言うような新しい空間体験をするようになりました。

だから、今思うと、私がやってきたことは、乱れた機能のバランスを徹底的に整えるということだったのだな、それを私は「自分と向き合うことが何よりも大事」という言葉で表現していたのだなということがわかりました。

このように、補助機能を苦手機能のサポートにつけて、苦手機能がどう反応しているかを感じ取っていくとよいのではないかなと考えます。

非合理機能が補助にくる場合

私の場合は、補助機能に合理機能がくるタイプなんですが、補助機能に非合理機能である感覚と直観がくる方もいらっしゃいます。その方は、主機能が合理機能になっています。

補助機能を育てる2

そういう方は、その合理機能の判断をいったん横に置いて、まずは自分はシンプルにその事象をどう感じているか、そしてそこから何を想像したかと、補助機能である感覚と直観を育てる、というところからはじめてみてください。

私のように補助機能に合理機能がくる方、もしくは補助機能に非合理機能がくる方、ともに共通することは、補助機能を育てるということです。補助機能が位置する中間領域を育てることで、機能全体のバランスを整えることができると考えます。

みなさんも、苦手機能と向き合う際は、ぜひ補助機能を通して、それを育てながら苦手機能と向き合ってみてくださいね。

対策方法2:苦手機能を遊びや趣味で育てる

次に二つ目の方法ですが、ここでもまた、私を例にしてお話します。私は外向的感覚が苦手なので、「今、ここ」という現実に縛られることをひどく嫌う傾向があります。

直観が主機能な人にとって、未来はある程度予測されていることなので安心できるのですが、感覚機能は、現実という「今、ここ」に対応する機能であり、未来の予測ができないんですよね。その未来を見通せないことが、自分的にはストレスに感じるときがあります。

でも、ユングのタイプ論を勉強してから、無意識のすごさにびっくりしました。何にびっくりしたかと言うと、自我意識において苦手機能は価値を下げられていても、無意識はその機能を趣味や遊びで使おうとするということです。

私が住む地域にはプロのサッカーチーム(ヴァンフォーレ甲府)があって、もともと主人がサッカー好きだったのもあり、数年前からサポーターとしてサッカー観戦を楽しんできました。それまでの私だったら、今もそんなに変わっていませんが、スポーツ観戦って苦手だったんです。

なぜなら、「今、ここ」という現実に縛られ、試合結果という未来さえもわからない状態で試合を見続けること、勝ったら嬉しい、でも負けたらそれまでの自分の応援したエネルギーが全部無駄になると思ってしまうことなど、要は外向的感覚をフルに使うのがしんどかったんです。

サッカー

でも、ヴァンフォーレ甲府のチーム全体の良さやJ2という過酷な現状で頑張る選手、そしてスタッフのみなさん、さらにサポーター同士の繋がりやチームに対するみなさんの熱意を感じたりしていく中で、どんどん自分もサッカーが好きになっていきました。年間5〜6回はホーム戦に参戦し、1回はアウェー戦に参戦しているといった感じです。

一番精神的にしんどかった試合は、昨年10月に行われたサッカー天皇杯決勝戦ですね。私たちは試合会場の日産スタジアムまで応援に駆けつけたんですが、その試合は延長戦でも決まらず、PK戦までいって、山本英臣選手のゴールで見事優勝!

この試合が自分にとっても契機となって、試合結果うんぬんかんぬんではなく、未来がわからなくても、その瞬間瞬間でしっかり「勝ってほしい」「頑張ってほしい」「私たちサポも諦めないから頑張って!」という素直な自分の気持ちは出すべきなんだ、出してもいいんだ、ということを学びました。

男性にとって変な話に聞こえるかもしれませんが、女性の私としては、日頃から、頻繁に、感情の起伏を感じているんですね。だから、それをさらに休日のときもフルに動かすというのは、正直避けたいことでもあるんです。

natan
natan

だって、疲れるんだもん(笑)

でも、ちょうどユングのタイプ論も勉強している中での出来事だったので、試合を見ながら、自己分析しながら応援するという、変な状態で試合を楽しみました(笑)

そして、今年2月11日に行われた富士フィルムスーパーカップ2023にも参戦し、このときは90分ほぼ立ちっぱなしで声出し応援を頑張ってきました。すこし精神的な体力はついてきたように思います。でも、やっぱりまだまだ苦手機能を使っているわけなので、その日は肉体的にも精神的にもヘロヘロになりました。

このように、苦手機能は趣味や遊びを通して育てることができるもので、じつは、意外や意外、あなたも無意識的に趣味などを通して苦手機能を使っている可能性があります。苦手機能は実益が絡んでくる場所で機能させると、失敗する可能性が高いので抑圧してしまうんですが、趣味や遊びといった実益が絡まない場で用いると、自分も安心してその機能を働かせることができるので、ぜひみなさんも趣味や遊びを通して苦手機能を育ててみてくださいね。

そう考えると、自分の趣味は何なのか?と考察していくと、自分の苦手機能を発見することができるので、そこから主機能を割り出すということもできそうですね。

現代人における気質の歪み

では話題を変えまして、今度は現代人の気質の歪みについて触れたいと思います。

ユングは、「今は世界的に外向的思考が優越し過ぎている」と話しています。主機能に非合理機能である感覚や直観がきている方であっても、外向的思考が肥大化しているようです。外向的思考が優越し過ぎているということなので、自分の純粋な感覚や直観、気持も、客観的データや客観的概念、客観的理念に押し込めてしまう感じですね。

さらに私の考えとしては、そのような思考の肥大化に反発するように、気持(F)機能も同じように肥大化しているように思います。これは、単純な肥大化というよりは、抑圧による反発のような気がしています。

これら機能の肥大化は、より気質のバランスを捻じ曲げてしまうもので、先程私は「自分はどの気質なのか、わからないくらいが丁度いい」と、いい意味で言いましたが、思考と気持(F)の肥大化は、悪い意味で、自分本来の気質をわからなくするものだなと感じています。

ですから、万人に言えることは、非合理機能である感覚と直観のどちらかをシンプルに感じ取ることが大事だということ。心理学でよく言われる「自分がどう感じ、何を思ったか」、これは気質的に見ても大事な教えだなと改めて思いました。

だから、自分の気質を考察していく中で、思考と気持(F)は誰でも肥大化傾向にある、ということを念頭に置きながら考えてみてください。

気質を考察する上で大切な姿勢

ここからは最後のお話になります。気質を考察していく上で大切な姿勢について触れたいと思います。

自分の気質を考察していくと実感することなのですが、何度もお話しているように、人間は型にはまる存在ではないので、気質をカチッと決めることは難しいと考えます。ですが、ある程度、気質の構成がわかっていると、自己分析もしやすいですし、苦手機能を通して自分の改善点を見出すこともできるので、やはり気質を知っておくことは大事なことだと感じています。

そして、気質を知っていくと、どうしても、今度は他者にそれを当てはめて、「あの人は○○タイプだな」と考察したくなってくるときがやってきます。このことに関して、私は、人の気質を見るときは、家族や大事な人だけを見たほうがいいと考えています。

もしかしたら「自分が嫌いな人の気質を暴いてやろう」という気持ちが沸き起こってくることがあるかもしれませんが、ここで断言しておきます。その嫌いな人の気質は、たぶん、正しく分析できないと思います。なぜなら、嫌いな人に自分が意識を向けた瞬間、自分の苦手機能が働いて、フラットに相手を評価できないからです。

そうでなくても、自分の気質さえもともとふわふわしているものなのに、家族でもないその人の気質を、どうやって自分が決められるというのでしょう。気質を勉強すればするほど、私は思いました。「あ、私はあの人のことを何も知らないんだな」と。だから、気質は自分、そして愛する家族、友人、パートナーだけを見ていくことをオススメします。

例外として、職場などで苦手な人がいて、でも、その人とよりよい関係性の中で仕事を進めていきたい、だからその人の気質を知りたい、という考えであれば、気質をベースにその苦手な方を分析していくというのはアリだと思います。

考察の根底に「相手とよりよく仕事がしたい」というプラスの思いがあるからです。マイナスな思いがある場合は、自分の苦手機能が足を引っ張るので、やめておいたほうがいいと思います。

というわけで、今日は気質を考察する上で大切なことについてのお話でした。次回は、視野を広げて、日本国民の気質と海外の人たちの気質についてお話したいと思います。

natan
natan

それでは今日はここまでです。
ご視聴いただきまして、ありがとうございました。
また次回もぜひ聴いてくださいね。
それではまたお会いしましょう!バイバイ!

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