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チベット密教の身体論~「生きながら死ぬ」を実現する~

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natan
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私の宇宙からこんにちは、natanです。

これから、チベット密教の究竟次第の内容に入っていきますが、その前に、究竟次第を考える上で前提となっている身体論についてお話したいと思います。

▼ 参考文献 ▼

◎前回までのお話はこちら↓

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生起次第と究竟次第の違い

復習ですが、密教修行では性的ヨーガを行いますが、修行の第一段階である「生起次第(しようきしだい)」瞑想によってそれを行い、これからお話する「究竟次第(くきようしだい)」は、現実の女性パートナーと行ずるという大きな違いがあります。

そのため、究竟次第はきわめて秘匿性が高く、ほんのわずかな者にしか伝授されてこなかった、究極の修行法です。

究竟次第の定義

ゲルク派による、もっとも簡単な究竟次第の定義は、下記のとおりです。

風(ルン)を、鼻孔に通じる左右の脈管から、性器から頭頂まで脊椎の内側にそって身体の中央を貫く中央脈管に、観想の力によって導き入れ、とどめ、溶解させて、成仏を可能にする状態を創出すること。

用語解説

風(ルン):「風」とは生命エネルギーとでも呼ぶべきものであり、ヨーガの「プラーナ」や道教の「気」に相当する。チベット密教では、この「風」と意識はつねに一緒にあると考えられている。

ただし、つねに一緒にあるとはいっても、「風」は物質性をもつが、むろん意識は物質性をもたない。そして、両者の関係を反映して、意識は「風」という乗り物を駆って移動するとみなされている。

おそらくここから、意識の操作により、生命エネルギーである「風」が操作できる、という発想が生まれたに違いない。

究竟次第では、この風のコントロールが最重要の課題となります。

チベット密教の身体論

究竟次第を考えるには、その前提となっている身体論を知る必要があります。

身体論といっても、通常私たちが認知している物質的身体論ではなく、いわば霊的身体論です。

下記内容は、究竟次第を実践していくための予備知識になります。(実際、私たちは実践しませんけどね)

72,000本の脈管

人間の全身には、可視の身体、つまり私たちが見て感じている物質的身体の内外に、霊的な身体があり、そこには全部で72,000本の脈管が走っています。

それらの中で、特別大きのが左右の脈管と中央脈管です。

その太さは左右の脈管が約5mm、中央脈管が約10mm、その他脈管は糸よりもはるかに細いです。

これら、とくに重要な中央脈管と左右の脈管を合わせて「三脈」と呼びます。

左右の脈管は、中央脈管に性器、へそ、心臓(胸)、喉、眉間、頭頂などで、かたく絡んでおり、風が入ることを拒んでいます。

したがって、中央脈管の内部は真空状態になっています。

心臓のチャクラ

その結び目にあたる箇所がチャクラ(輪)です。

秘密集会聖者流では、性器、へそ、心臓、喉、頭頂の五箇所にチャクラが存在するとみなしています。

とりわけ重要視されるのは、心臓のチャクラです。

チャクラ02

なぜなら、心臓のチャクラの奥には「不壊(ふえ)の滴」と呼ばれる、微細な粒子が潜んでいるからです。

さらにその「不壊の滴」の中には、はるかな前世以来、絶えることなく相続してきた根源的な意識とでも表現するしかない何かが眠っています。

もし、風が左右の脈管から中央脈管に導き入れられ、心臓のチャクラに到達してしばし留められると、「不壊の滴」は溶解し、その中の根源的な意識が解放されることになります。

通常の場合、この現象は死の際にしか生じません。

付け加えると、死の際に解放された根源的な意識は、そのまま来世へ飛翔すると考えられていますが、秘密集会聖者流は、生きながらそれを実現させようというものです。

もちろん、結び目が固く絡んだままでは、風は通りません。

そこで、それらの結び目をゆるめ、風が左右の脈管から中央脈管へと自由に入るようにします。

そのためには、修行の第一段階である「生起次第(しようきしだい)」でのヨーガによる行が欠かせないのです。

生きながら死ぬ

「生きながらそれを実現する状態」とは、「幻身」「本当の光明」が同時に成就したときです。

これを「双入(スンジュク)」といいます。

ゲルク派の考え方では、「幻身」は物質性をもち、「本当の光明」は精神性をもちます。

そして、意識が風という乗り物を駆って移動するのと同様に、「本当の光明」は「幻身」という乗り物を駆って出現するといわれています。

以上が、究竟次第に入る際の予備知識としての身体論です。

次回から究竟次第の内容に入っていくのですが、予備知識としての用語などに触れておきたかったので、あえて今日は身体論をお話してみました。

それでは次回もお楽しみに♪

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