私の宇宙からこんにちは、natanです。
今日は、女性(性)と他者性についてのお話です。
▼ 参考文献 ▼
女性に第三のセックスの中枢がある
ラトガーズ大学のバリー・コミサルク博士の研究室が、2012年にMRIを使用して行った最新の実験で、
ヴァギナと子宮口は進化的に他者を必要とするようにできている
ということを発見しました。
コミサルク博士のMRIの研究では、女性の生殖器(クリトリス・ヴァギナ・子宮頚部)への刺激が、大脳皮質の隣り合う部分を活性化すること。
また、それらの領域は感情の中枢に関係していることを示しました。
この実験により、女性に第三のセックスの中枢があることが、まったく新しい方法で確認されたのです。
生殖の点で非常に有利
女性のもう一つのセックスの中枢という考え方。
これは、女性がクリトリスで快感を得るのは手軽である一方、子宮口の圧迫で強烈な快感が得られるのは、生殖の点で非常に効率が良いのです。
挿入をうながし、妊娠の確率を高めるからです。
オーガズムを情緒的なものに感じられる
もう一つ、子宮口の圧迫で快感がある場合、多くの女性はオーガズムをもっとずっと情緒的なものに感じられることです。
子宮口を刺激されてオーガズムに達すると、そのあと泣き出してしまう女性もいるのです。
著者はたくさんの女性から、恋人との間でこの感覚があると、「中毒」になってしまうと聞いたそうです。
オーガズムをとくに感じやすい場所を、主観的にランク付けしてもらったコミサルク博士の研究チームの実験は、情緒的反応が高まることも発見しました。
「自己」の概念が覆される可能性あり
これらの実験は、「自己」を成り立たせているものについて、私たちの概念を根本的に変えるのに役立つかもしれません。
18世紀以降、西洋社会では、「自己とは自立である」と定義されています。
しかし、もっともエンパワメントを得た女性でも、ヴァギナと子宮頸部はそう簡単に自立を選ぶことはできません。
ヴァギナと子宮口は、進化的に他者を必要とするようにできていて、他者とのつながりという、こちらが選んだわけでもないのに手間のかかる状況に女性の脳を追い込むらしいのです。
「他者」を求めるようにできているヴァギナと子宮頸部は、異性愛の女性がかならず男性と互いに相手を必要としあい、感情的にも肉体的にも多くの危険があってさえ、男性と性交するのを確実にするために進化したもののようです。
そのようにできていれば、女性はみずからの自立を危うくしても、かならず内からの強い衝動に動かされて、他者と複雑な絆を結ぶのです。
そうだとすれば、多くの女性がバイブレーターやマスターベーションのみでは物足りないと感じるのもうなずけます。
女性は関わるべき「他者」と、その種の刺激を関連づけるように「配線」されているのだろうと、女性のセクシュアリティの新局面を研究する第一人者であるジム・プファウス博士は考えているそうです。
相手のいない刺激は、たとえ気持ちが良くても、生身の人間を相手に経験する快感に及ばないのです。
男女は相互依存するように生じた
ヘレン・フィッシャー博士は、男性と女性の体の仕組みと衝動は、進化的な目的から互いに依存するように生じたと述べます。
二つの性が力を合わせることで、それぞれが成功を最大にするためです。
より自立した男性と、より相互依存する女性。
ヴァギナが他者を切望するのは、男性の生理にのみもとづいた世界観に潜むアンバランスを、矯正するための自然の方法なのかもしれません。
女性としての条件の最大のパラドックス。
ヴァギナと子宮頚部が性的、感情的に他者を必要とすること。
ここに敬意を払うことは、女性はある意味で、男性よりも愛の中毒になりやすいという事実に向き合う必要があるのかもしれません。
著者は言います。
女性が性愛の「虜になる」かもしれないことに敬意を払うべきだとわたしは思う。
エロスと愛とともに生きられる場所にわたしたちはいたい。
押さえつけたり軽視したりせず、そのための場所を作ることによってのみ、それを理解しようとすることができるからだ。
愛と欲求とに真摯に向き合うとき、女性はその相手に「隷属」しているのではない。
自立を求めて自分と向き合っているのだ。
つながりを求めた相手が目覚めさせてくれた自己から自分を切り離さずに。
次回は、今回のお話をライフォロジー(人生論)としてお話してみたいと思います。
次回もお楽しみに♪