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【ろじろじラジオ】第36回放送★神様は厄介者?神話はなぜ誕生したのか!?

神話とはアイキャッチ ユング心理学
natan
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私の宇宙からこんにちは、natanです。

このページでは、私が運営しているYoutube「ろじろじラジオチャンネル」第36回放送時のトーク内容全文をご紹介します。

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本日のトーク内容

以下の内容は、放送内容を加筆修正しています。

前回のおさらい

さあ、始まりました「ろじろじラジオチャンネル」。本日もよろしくお願いします。

前回は意識発達の歴史について、古代人が生きた原始ウロボロスであるグレートマザーの時代に関するお話をしました。その時代は約紀元前9000年紀から紀元前2000年紀頃の話です。

古代人は大いなる母であるグレートマザーが支配する世界で無意識的、そして神や元型の作用のままに生かされていたようです。その頃の世界はあらゆるものが未分化であり、それはまるで母親に生命維持を委ねている胎児期のような時代です。そのような時代を古代人たちは過ごしていました。

混沌としたまどろみの世界に、一筋の光が生まれます。意識の誕生です。

光の誕生によって、第一回目のウロボロスの解体が起こります。その解体により、世界も天と地に分離します。世界両親の誕生です。世界中の神話で語られる創生神話は、じつは意識誕生のことを描写している、というのが前回のお話でした。

今日は「神話とはなんぞや?」についてお話をしていきたいと思います。

神話とは

無意識の世界からの学び

前回、古代人は神々の指示通りに生きていたとする、ジュリアン・ジェインズの見解をお話しました。そして、その神々をユング心理学では「元型」と表現し、さまざまな元型の作用のままに古代人は無意識的に生かされていたというお話もしました。

無意識の世界は、私たちが見る夢の中の世界のようなものです。

その無意識の世界から目覚めることが意識の誕生であり、そこから自我がその萌芽を現してきます。そして、これまで世界を動かしていた神々は住む場所を変え、今度は人間の内側である心の世界に住むようになりました。ここで無意識の世界から意識の世界への反転が起こります。

意識が育ち始めた古代人は、無意識の世界で過ごした時代の出来事を言語化しようと試みました。

無意識の世界の言語化は、たとえるならば、私たちが見る夢の中の世界の出来事を、朝起きて「あ~なんか変な夢見たぞ」と終わらせるのではなく、見た夢から何かしらのメッセージや解釈を得ようとする行為に似ていると考えます。

以前もお話しましたが、ユング心理学では夢分析をきわめて重視します。その理由は、夢は心の全体性である自己(セルフ)からのメッセージや教えが込められているからです。それを解釈、そして理解することで、自分にとって正しい人生を歩めるようになるからです。

古代人もまさにこれと同じことをやっていたと思われます。

神々そしてさまざまな元型は、ものすごい情動性を伴っていて、神聖さだけでなく恐怖も併せ持っています。さらに、精神的な面である知性や理性、そしてあらゆるイメージやシンボルをも含んだものだそうです。

そのような神々そしてさまざまな元型を無意識的に体験した古代人が初めて意識を持ったことで、「その経験は一体何だったのか」「その経験から何を学べばいいのか」を理解しようとした。そこで誕生したのが神話だということです。

ノイマンによると、神話は無意識の最初の言語であり、象徴言語、そして人類最初の言語だと言います。

神々は厄介者?

ヒエログリフ

河合隼雄先生は神話について「神々についての物語を人間の内界の住人についての物語と考えてみることも可能」だとおっしゃっています。そして、古代人はすべて神話とともに生きていて、彼らは神話を通じて、自分の内界の住人たちとうまく付き合っていたともお話されています。

人間に意識が誕生することによって「自分は操られている」とか「自分の中には自分ではどうすることもできない大きなエネルギーの動きがある」と気づいた。だから、古代人たちは自分たちの内側にいる神々への対処法を無意識の世界から見出そうとしたのかもしれません。

これを現代風に言えば、神話の神々は私たちの心の働き一つひとつを物語風に表現したもの、と言えます。神々がなぜあれほど気性が荒いのか、なぜ人間以上に人間くさいのかというと、その理由は、神話に描かれる神々は人間の本能や心の働き方のパターンを擬人化させたものだから、と言えると思います。

私たち現代人はどうしても神は素晴らしい存在で、人間は神のようになるために進化に励むべきだ、という意識を持っています。しかし本当は、神は結構厄介者であり、その影響から何とか逃れよう、その力を何とか鎮めよう、克服しようと古代人は考えたのかもしれません。

natan
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ヌーソロジーでも意識進化についてこう話します。「神の頭を踏み越えろ」だったかな?そう話します。

神々は厄介者という表現に驚いたかもしれませんが、いえいえ、よく考えてみていただきたいのです。私たちの情動そして感情それ自体も神なんですね。それを私たちは日々「厄介だな~」と思っていませんか?

natan
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神の一側面ですからね、それ(笑)

神々は一人ひとりの中にいる

私は感情と仲良くすることが人生を善く生きるための一つの秘訣であり技術だと思っているので、だから感情のエネルギー浄化を推奨しています。

私は実体験を通して感じたこと、そしてどうやってあらゆる困難に対処してきたかをサイトやこのチャンネルでお話しています。これはある意味、私の神話です。インナーチャイルドも擬人化した内的な私の神です。それは私だけでなく、皆さんの内側にも存在する神です。

このインナーチャイルドは可愛いときもあれば、大暴れして手に負えないときもあります。それが神の二面性です。

このように神々は個々人の内側にいるとはいえ、それは全体を通してみると、私たちに共通する神々なのです。だから神話は、国や文化を同じくする人たち共通に愛されるもの、そして学ぶべきものになっているのだと思います。

原始の時代、神々は無意識の世界を動かす強大なエネルギーだった。そして、人間に意識が芽生えることで、それら神々は今度は一人ひとりの内側に住み始めた。神々も分化したということです。

未分化から分化する過程、これがウロボロスの解体です。

そして今度は、自分たちの内側で暴れまわる神々と仲良く付き合っていく必要が出てきた。そこで誕生したのが、神々の取扱説明書としての神話です。

神の半身を失っている

現代人は神という存在を清らかなものとして捉えていますが、本当のところは、そのような精神面だけをもつ神のイメージは、ヌーソロジーで言われるように「半身を失って」います。

失われた半身は情動的な部分であり、神の暗黒面でもあります。私たち人間は神の本能的な部分ではなく、精神的な部分だけを抜き出して、それを神としてしまっているのです。その光と影をひとまとめにしたものが本当の神なのに、私たちは神の本能的な面や暗黒面を認めようとしません。世界から争いがなくならない理由の一つは、人間がそのような意識を持っていることが関係しているからかもしれないなと思います。

ユング心理学では神々を「元型」と表現し、光と影を両方もった心の働き方のパターンとするところが、私は好きです。世界には必ず光と影、そして裏表があること、そしてそれは人間に作用する心的機能でもあること、それを理解し上手に攻略していこうとする姿勢がヌーソロジーの考え方にもつながるからです。

予言書としての神話

神話には、今後人間の意識発達はどのように進んでいくのかという、ある意味、予言的な要素も含まれています。

神話が予言的な要素を持つ理由は、前回もお話したように、「個体発生は系統発生を繰り返す」からです。つまり、人類はすでに、原始ウロボロスの時代に一通りの進化の過程を経験済みであり、その一連の流れを神話は記録しているからです。そして今度は個々人の意識成長の中で再度神話と同じストーリが展開する、という流れになるようです。

日本は日本書紀をベースに国造りと教育を行ってきたわけですが、その理由は、日本神話は私たち日本人一人ひとりの意識成長にとても参考になる教科書だからだと思います。それを昔の日本人はよくわかっていたのだと思います。

英雄神話

スサノオ

私たち現代人が意識進化をする上で参考にしたい神話があります。それは英雄神話です。

英雄とはエジプト神話で言えばオシリス、日本神話で言えばスサノオなどに該当する神様です。そしてこの英雄は意識においては何を象徴しているかというと、それは自我です。意識発生をスタートとして、そこから自我を成長、確立させていく存在が英雄です。

つまり英雄神話とは、自我確立への道を描いた物語であり、そこには自我確立の作業がどれだけ大変なことなのか、自我確立後どのような力を得ることができるかという、その後の展開も記されています。だから英雄神話を知っていくことは、意識進化を目指す私たちにとってとても参考になるのです。

次回は英雄についてお話をしていきたいと思います。

natan
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それでは今日はここまでです。
ご視聴いただきまして、ありがとうございました。
また次回もぜひ聴いてくださいね。
それではまたお会いしましょう!バイバイ!

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